ベストセラー書籍店

そういえば、有名な話でパルナスという洋菓子チェーンが無くなりました。そのメインキャラが、このネズナイカ。西日本の人間なら知らないものはいない、伝説のCMの数々を、また見たいものです。こんな良い本、そうそうないんだけどなー。
旧ソ連の童話
おとぎの国に子供の小人の都がありました。そこには、ネズナイカとよばれるしったかぶりの小人が、１５人の友達と暮らしていました。ネズナイカの愉快な失敗と大冒険のお話。

パルナスというケーキ屋さんのトレードマークになっていた、大きな帽子の子供、あれがネズナイカです。また「霧のむこうの不思議な町」の中でリナが読みたがっていたお話です。

いかにもソビエトの童話らしく、力をあわせて働く喜びとか、技術・芸術の発展、そして個人の精神の啓発といったテーマがふんだんに盛り込まれております。努力をすれば個人は向上し、社会も発展していくというまことに楽観的な未来像は、現代社会ではもはや通用しがたいものでしょう。しかしながら、この楽観は読み手に不思議と安心感をあたえてくれるものですね。

ソーダ水で自動車を走らせたり、葦の茎で水道を通したり、小人たちの愛らしい生活ぶりの描写も楽しめます。

届いて、手にして、まあびっくり。

こういう絵本にこそ「珠玉の作品」という表現がぴったりなのではないでしょうか。
思わず表紙をなでなでしてしましました。

絵はもちろん素晴らしいです。
装束を見るのも楽しいです。
装飾（絵の周りの縁取りが額みたいにされています）も綺麗です。
アール・ヌーボーを彷彿とさせる作品ですが、なんとも不思議な魅力をたたえています。