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[ 文庫 ]
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終末のフール (集英社文庫)
・伊坂幸太郎
【集英社】
発売日: 2009-06-26
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 400円〜
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・伊坂幸太郎
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カスタマー平均評価: 3.5
地球滅亡を"免罪符"にした凡作 小惑星の衝突のため、三年後に地球滅亡を控えた時代を舞台に、様々な人間模様を綴った連作短編集。こうしたSF的設定では、逆に作者の現実把握力が問われる所だが、虚しい結果に終った。作者が、"地球滅亡"を余りにも安易に捉えており、登場人物達の言動は現実味に欠け、地球滅亡を単に作品構成上の"免罪符"にしているとしか思えなかった。
父と娘が和解するための免罪符。子供を産む決心をするための免罪符。妹の仇を許すための免罪符。乙女がメルヘンの世界に浸るための免罪符。泰然自若とした男の中の男の存在を誇示するための免罪符。宇宙オタク(科学的にかなり正しい事を喋っている)のオカシサを浮き彫りにするための免罪符。家族ゴッコを描くための免罪符。そして最後に取って付けたように、生きる事の意味を問い掛けるラスト。
作者の特徴は、「生きて行く上での希望を爽やかに描く」事にあると思うが、そもそも"地球滅亡"をそのための"盾"に選ぶ必然性が全く感じられない。どの作品も、地球滅亡なしでも書けるテーマであり、構想倒れの感を強く抱かせる。地球終末を軽々しく扱うこの内容は、作者の見識不足としか言いようがない。伊坂作品の中では一番の凡作ではないか。 極限状態に置かれてもなお生き抜こうとする人たちの物語 どこか人を喰ったような、浮遊感のあるエキセントリックな伊坂幸太郎の世界。そんな伊坂テイストを残しながらも、本書ではミステリーではなく、SFちっくな極限状態におかれた人間群像を描いている。
2***年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年が経った。
恐怖心が巻き起こす、暴動、殺人、放火、強盗、デマ、そしてパニック的な逃避行動・・・。社会に秩序がなくなり、世界中は大混乱に陥っていたが、ここへきて“5年ぶりに祭りが終わったかのように町に落ち着きが戻り”(「鋼鉄のウール」)、世間は危うい均衡が保たれていた。
舞台は伊坂小説のフランチャイズ、仙台。本書は、その北部の丘を造成して作られた団地「ヒルズタウン」に建つ、築20年のとあるマンションの、“世界の終わり”騒動の後も、今なお生き残って住んでいる人たちが、入れ替わるように一人称で語る8話の連作短編集である。
彼らはいずれも今回のパニックか、あるいはもっと以前に何らかの理由で家族を亡くしている。心の中にあるのは絶望のはずである。冒頭から主人公の自殺未遂で始まる物語もあるくらいだ(「天体のヨール」)。
しかし、本書のすごいところは、ただ単に人々の絶望やパニックを描いているのではなく、その向こうに「生きる道のある限り、あと3年の命を精一杯生きよう」という前向きの姿勢を導き出しているところだ。8つの物語はいずれも主人公の前向きな「生きる決意」で終わっている。
「じたばたして、足掻いて、もがいて。生き残るのってそういうのだよ、きっとさ」(「深海のポール」)。
本書は、極限状態に置かれてもなお生き抜こうとする人間の強さを静かに訴えた傑作である。 文庫で読み直し… 伊坂作品は単行本で持っていたり、読んでいても 文庫化されると その度にまた買ってしまう…。 久々に読み直した今作は やはり伊坂らしい世界観で、この世の終わりが近いという設定なのに読んでると浮き浮きしてきてしまう。 私は特に 主人公が可愛い「冬眠のガール」、大円団の「演劇のオール」、流石の最終章「深海のポール」が好きです♪
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[ 文庫 ]
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重力ピエロ (新潮文庫)
・伊坂 幸太郎
【新潮社】
発売日: 2006-06
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 224円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
思いがけず心を鷲掴みされてしまいました。 読み終わった後、もう一度読み直したくなったのは初めてでした。
深まっていく謎に惹きつけられ、ドキドキし続けました。
推理小説と言い切るのはちょっと違う、でも家族愛の話と決めてしまうのもちょっと違う。
登場人物たちの交わす会話が独特のテンポでいいんです。彼らの背負うものが切なくて、でも淡々と進められていく物語にますますのめりこみます。
そして、終盤で、すべてのからくりがわかってからのドキドキは、それまでのものよりも大きく、 読み終わるのがもったいないと初めて感じました。
登場人物一人一人がとても鮮やかに描かれています。
どの人物もある意味突飛で個性が強いのですが、それぞれに惚れこんでしまいます。
それゆえに、ラストは切なく、愛おしく、まだずっと彼らを見ていたくなるのです。
残酷でありながらも、この上なく神聖で、愛にあふれている、不思議な魅力いっぱいの作品でした。 若さが羨ましくはならなかった とても人気のある作家の、映画化までされた売れている作品ということで、かなり期待して読みましたが、読後は、今時の日本ではこういう小説が受けてしまうのかと愕然としました。今の若い世代は表面的な感情だけに左右されて、深く考えて善悪の判断をするということができなくなっているのでしょうか。若い著者ゆえの、読者の根本的な善悪の判断を狂わせようとする試みだったのかもしれませんが、それは勇気ではなく、浅はかな机上の空論だよと言いたくなりました。
途中は退屈、読むのは苦痛、読後は愕然という小説でした。 ウンチクばかりの会話が苦痛・・・ ただただ読むのが苦痛・・・の一言。
ストーリーなんて一体どこに行っちゃったのってくらい、最初から最後までだらだらと無駄に気取った会話とウンチクの連続で、よくここまでページを増やしたなとあきれます。
意味のないものに意味を求めた風な文体が「洒落た」とでも言うのか?そういう時代??
いやだなぁ。
なぜウケてるのかわかりません。
しつこいほどのガンジーの引用もただの教養のひけらかしにしか思えなくて、最後まで理解が出来なかった。
ただ、私にはこの人はダメ。と思い、他にも買った伊坂作品すべて捨てようかと思ったほどだったけど、意外にも、次に読んだ「グラスホッパー」は全く違って軽快でテンポもよく、「アヒルと鴨のコインロッカー」「ラッシュライフ」もそれなりに良かった。
こういうのも書けるんじゃん。 「小説」というより「企画」か 上手いものだなあ、と思いながら読ませられ、読み終わった後の「ん?」という感じが自分でなかなか説明できませんでしたが、「文学」とか「小説」だとかと考えて、作者のメッセージを受け取ろうとして受け取れないというのが、感想がうまく出てこない理由だったようです。
レイプ犯の子供とその兄、父、という構成、ちりばめられた引用(作者は文学作品の引用を多くすることで、若い読者に文学の遺伝子を与えようとしたわけではないと思いますが)、しゃれた会話、構えすぎていないけどちょっとくせのある「私」(兄)の語り、など、パーツはしっかりできていて、並べ方もうまい。でも全体として伝わってくるものがない。それは作者が「作家」というより、作品をプロデュースするようなスタンス、つまり「企画」書を完成させるようなスタンスで書いているからではないでしょうか。だから映像化などで、この作品はきっと、俳優たちの具体的な身体を通してこそ生きてくる、そんな気がしました。 おもちゃ箱 羨ましいくらい仲の良い兄弟、泉水と春。
私がガールフレンドだったら、家族として一緒に過ごしてきた、共有してきた時間に嫉妬するだろう。
現実世界ではありえない、小説ならではの世界の中で、それぞれが自分の苦悩を信念を持って生きている。
このおもちゃ箱のような世界に行ってきました。
楽しかった?!
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[ 文庫 ]
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ラッシュライフ (新潮文庫)
・伊坂 幸太郎
【新潮社】
発売日: 2005-04
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 59円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
ンマ?イ!! さすがプロ、巧い!と思った一冊。
物語の構成が見事です。
複数の人間の人生が複雑に交錯し合う、
まさに巧妙な騙し絵のような物語でした。
物語が繋がっていく手法はよく使われますが、
ここまで複雑に伏線を張って、緻密に繊細に絡み合わせる技術には感服です。
プロの仕事って感じです。カッコイイ!
4つの物語と10以上の人生。
全ての登場人物の人生に、瞬間的にスポットライトがあてられて、
誰かが誰かの人生に関わっていく。
最後まで読んだら、また最初から読みたくなる。
そんな物語でした。 つまんない 話の展開に無理がありすぎだし ショッキングな出来事も子供だましと感じるほど
拙かった 話が展開するたびに登場人物が繋がっていけば面白いの?全然わかんない エッシャーの「騙し絵」の如く 5つのストーリーの織りなす群像劇が、あたかもマウリッツ・エッシャーの「騙し絵」の如く、時間や空間を超えて連関してゆきます。
その配置の妙が、この小説の醍醐味になっています。
時間の前後した話が、上手く配置されて、「謎」を読者にヒントを与えながら解いてゆきます。
ちょうど、映画「メメント」を見ているような感じです。
それだけに、最初はなかなか状況が掴みにくく、登場人物をなかなか特定できない恨みがあります。
でも、最後にスカッとすべてが明確になるのを楽しみに、読んでゆけば行けばいいのでしょう。 今更のレビューですが こんなものか?と云う程度の出来。群像劇としてのプロットは見事。けど、それだけ。キャラは駄目駄目。作中のキャラに人間観察云々と云わせてる割には、作者の人間観察が薄っぺら過ぎる。何この若者達は?ステレオタイプを書きたいにしても、余りに幼稚に過ぎる描写。その他、端々に垣間見られる行動の不自然さが酷い。本当にこの作者、執筆当時まで30年も生きて来たのかよ、と苦言を呈したくなる程の頭の悪さ。引用も、ただすれば良いってもんじゃないよ?箔でも付けたいのかい?後、ミステリーとして出すからには、このトリックの酷さは無いんじゃないですか? 今の時代の空気感 伊坂作品をはじめて読みました。
ストーリーもトリックも、時系列がだんだんつながっていくのも
とても面白く、ページを夢中でめくっていたという感じです。
バラバラ殺人とか、登場人物がみんなそれぞれにエキセントリックだったりとかで
「ありえない話」なんだけれども、それぞれの台詞とか、考えていることは
ありえない話ではなくてむしろ現実的で、それをそのものずばりではなくて
寓話的な話で現代の空気感を表現している気がして、やっぱり作家ってすごいなと
思いました(笑)話の中に「神」を登場させているのもすごく良かったです。
何がどう良かったのかはうまく説明できませんが・・・
謎解きを楽しみながらときどき立ち止まって考えさせられました。
単なるミステリーではないと思うので、また読み返してみたい本です。
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[ 文庫 ]
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アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
・伊坂 幸太郎
【東京創元社】
発売日: 2006-12-21
参考価格: 680 円(税込)
販売価格: 680 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 260円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
なんか、すっきりしない。
読む前から薄々感じていた、イヤな予感は的中した。
どうも好きになれないのは、特に若い作家に多い、
「半端な洒落た会話と、斜にかまえたような姿勢と言動」を
連発する登場人物のせいだ。
薄っぺらく、人間味が感じられない。
(そういう洒落た物語だから、それでいいのだ。
とも言われそうだが、物語は決して洒落たものではない。)
ただし、物語の最大のトリックにはやられました。
これは面白そうだと期待して読んだが、
ストーリー(構成)には★4つ
登場人物(会話)には★2つ
といったところ。
頑張る ポスト村上 だいぶ良くなりました。
ただ、これだけネタがあるなら、あと2倍は膨らませて欲しい。
コピーの域を脱していないと感じます。 読みやすい小説 2年前に起きたペット連続殺害事件
その事件を現在と2年前の二つの視点から
描いたミステリー小説
2年前と今という2つの視点のかわるがわる
によりテンポよくストーリーが進んでいく
そして、最後に意外な真実が・・・
一日でサクッと読める小説でした。 構成は良いけれど・・・ 友人に勧められ、初めて読んだ伊坂幸太郎作品。
この作品は、「2年前」と「現在」の2つの時間軸によって描かれています。
そのうち過去が現在に追いついて、時間軸が交わり、一本に統一されるのかと思いきや、ずっと「2年前」と「現在」の時間軸は平行したまま物語は進んでいきます。
最後まで読まないと、過去と現在の繋がりが見えてこないので、先が気になり、一気に読んでしまいました。
「2年前」の物語の登場人物と、「現在」の物語の登場人物は、共通している人もいれば、いなくなってしまった人も・・・。
その、過去と現在の繋がり=「2年前」の物語の登場人物が「現在」の物語でどう存在しているか、ということが、この作品のミステリーの核となっている部分であり、オチというわけです。
過去と現在がどう繋がっているのか察知させない、先の見えない謎めいた描き方は、物語の構成に面白さを感じさせてくれました。
ただ、私はこの作品を読みながら、ずっと違和感を感じていました。
というのは、ミステリー要素や構成力は別として、登場人物に全く感情移入ができず、そういった意味で作品を楽しむことができなかったからです。
「2年前」と「現在」に登場する人物の、そのほとんどが、あまりキャラが確立されてはおらず、ただ台詞が並べられているだけのような、上っ面しか見えないようなもどかしさがありました。
唯一特徴的なキャラである「麗子さん」も、彼女の言動に逐一、無表情だとか、無感情だとかという一言が添えられていて、彼女の描き方がわざとらしすぎて、上滑りな印象を受けました。
どのキャラクターにも現実味が感じられず、感情移入できないために、引き込まれるような面白さが足りなかったように思います。
とはいえ、構成自体は十分楽しめると思いますので、ミステリー好きの方には良い作品かもしれません。 ボブディラン! 大どんでん返しーDVDより本がおすすめ!最後よかった('―`)
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[ 文庫 ]
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死神の精度 (文春文庫)
・伊坂 幸太郎
【文藝春秋】
発売日: 2008-02-08
参考価格: 550 円(税込)
販売価格: 550 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 139円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4.5
クールで愛嬌のある死神が出会う6つの人生 独特の雰囲気を持った死神観。
死神の組織も会社組織のようにセクショナリズムで、調査部やら情報部やら複数の部署があるらしい。
主人公の千葉も死神のひとりで、人間を観察し死ぬべき人間かどうかを調査する調査部の調査員。
なぜか死神は人間が作る音楽が好きで調査の合間にミュージックショップに入り浸っているというのが面白い。
人間のやることや、人間の死自体に興味は無いが、調査だけはきっちりやる主義の千葉が、物静かに淡々と調査をこなす姿がクールで格好いい。
映画版の金城武のイメージがまさにどんぴしゃ。
人間社会のすべてを知っているわけではないので、たまにとんちんかんなことを喋って間抜けで愛嬌のある笑いを誘うのもいい。
特に千葉が調査をするときは常に雨が降っているというのも、何か人の死というものを雨宿りしながらじーっと待つような雰囲気で、ひとつの象徴のような感じになっている。
物語は、短編6話だが、話のいくつかが巧みに連携されていて面白かった。 これ面白いか? 評価が高かったので読んでみたがなんか普通過ぎて拍子抜けしました。なんてことない話を死神という設定の面白さで読ませてるだけ。キャラに深みはなく、話に面白みはなく、驚きの落ちがあるわけでもない。ドラマにしたら面白そうだが小説でコレはないわ。 読破後爽やか この本は私の中で好きな伊坂さん作品ベスト3に入ります。
少し変わった死神“千葉”が、調査対象の人間を1週間調査し、“可”と判断すればその人間は8日後に死亡。調査対象の人間の死を見届ければ任務終了となる。
ただし、たまーに“見送り”もありうる。
いろんな事情を抱えた人間たちとの出会いがあって、切なさやすがすがしさの残る短編集かと思いきや・・・
1冊の本の中に短編集と言う形で色んな種類の話が盛り込まれていて読んでて楽しいです。
ミステリー・純愛・サスペンス・バイオレンス・家族愛etc・・
死神“千葉”を金城武が演じて映画化もされています☆
死に神が… 死に神がカッコよすぎる! 伊坂先生の作品のキャラは格好良く、独特の空気感を持っていますが、この作品の千葉がいい味を出しています。 短編集なのでこの作品から入って、ほかの作品を読むか決めるのも良いでしょう。 偏愛的作家。 伊坂ワールド万歳!
重力ピエロ、オーデュポン、アヒルと鴨、ラッシュライフの系列を正しく踏襲した素晴らしい逸品!
テレビだか映画だかになっていたよね?見てみようかな。
一話ごとに短く、簡潔。
一話ごとの精度が高く、テイストはそれぞれ違い、しかし最後にまとまる美しさ。
この才能はなに?
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[ 文庫 ]
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オーデュボンの祈り (新潮文庫)
・伊坂 幸太郎
【新潮社】
発売日: 2003-11
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 142円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
最後まで一気に読みました 最後まで一気に読みました。
カカシの謎に引き込まれたのもあるけれど、
それ以上に城山のところが不快で不快で、早くこの人死なないかな、
早くこの人が死んでこの不快感から解消されたいと思って、とにかく読みました。
とにかく城山が死んでよかった。
一番の感想はそれです。
しゃべるカカシについては、荒唐無稽だけれど、
なんとなく好ましくて、面白く読めました。
カカシの気持ちもわかるような。
でも、しゃべるカカシが殺された謎がすっかり説明されても、
それ以上に残る城山の不愉快な印象。
もう2度と読みたくありません。
おもしろかったです。 重力ピエロを劇場で見たいので、その前に小説でそこまでたどり着こうと思い読み始めることにしました。
様々な温度の話が綿密に計算され、作者にとって丁度いいバランスで積み重ねられた物語には何か引き込まれるような魅力があり、さすがに次々と作品が映画化されるだけのことはあると思いました。
ただ一点、納得がいかないのが轟です。彼は根幹部分のエピソードを無理やり繋げるための接着剤として使われているためか行動や思考が不安定でキャラクターが成立していないような印象をうけました。
ただおもしろいことには変わりなく、井坂作品に触れる前よりも彼の印象が格段に良くなったのも確かなので劇場公開が終わる前に重力ピエロまでたどりつけるよう次作を読もうと思います。 偶然が多すぎる 主人公が警察に捕まるのだが、護送中の警察官が昔の同級生。
偶然、護送中に交通事故が発生。
偶然、萩島の住人の轟に助けられ島に連れて行かれる。
偶然が多すぎだと思いませんか?
連れて行かれた島は日本なのに
外部とのやり取りが全くない鎖国島とは…。
島の住人のサクラが人を殺しても、
殺される人間に問題があるから仕方がないとか、サクラに殺されるのは災害みたいなもんだと
無茶苦茶な設定。実際に子供がサクラに殺されるシーンがあるのだが、
自分の子供を殺されてそんな事が言えるのだろうか?
島で起こる連続殺人のトリックも何だかな。。
特に第2の殺人は偶然が重ならない限り、絶対起らない。 オーデュボンの祈り - この作者の小説は苦手です ひょんなことから孤島を訪れた青年が、案山子殺し事件に巻き込まれていく物語。
なぜこの作者の評価が高いのか全然わかりません。
長く生きて、知識が高いはずの案山子が、まったく賢そうに見えません。気になることだらけでした。
どこかで見たようなつたない文章、思わせぶりでつまらない複線、女や子供をうまく描けない、など、悪いところばかりが印象に残っています。
深いことを考えず、雰囲気だけで軽く読書がしたい人にはいいのかもしれません。わかりません。 深みのない コピー商品 ‘ポスト村上春樹’という言葉が好きな人はお勧めです。
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[ 文庫 ]
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陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)
・伊坂 幸太郎
【祥伝社】
発売日: 2006-02
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 114円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
伊坂流ご都合主義 謎という謎の部分を非常に丁寧に書いているため、
どうしても先の展開が想像できてしまう事が多かった。
伊坂独特の文章表現や会話は好きなので面白かった。
銀行強盗の常習犯なのだが、犯罪らしくなくゲーム感覚のノリで軽い。
銀行員から見れば陽気というよりはキチガイにしか見えないわけだが…。
現金輸送車を襲った後に、銀行強盗した車を襲うか?
危険を犯してまで相手を罠にハメたいと思うのだろうか?
というか、自分に利益があるわけでもないのに銀行強盗の邪魔をしたいと思うだろうか?
手元にお金があるのに何故、邪魔をしなければならないのだろうか。
相手にする必要がない。それこそ海外で羊と遊んでいたほうがいい。
展開がご都合主義すぎて
なんというか、そりゃないよ?って思った。
とにかく軽快! タイトル通りの陽気なギャングの軽快軽妙物語!
おもしろくて軽くてあっという間に読めます。
いい意味でも悪い意味でも他の伊坂作品とは違い軽いです。
たまにはこんな軽いものを読んでもいいなと思いつつ、
これなら伊坂さんでなくても、
他の作家作品でもいっぱいあるような・・・、
というような多少の複雑な気持ちは抱きます。
とにもかくにも軽くておもしろいことには間違いないです。 ロマンはどこだ 初出は2003年2月、文庫化は2006年2月20日。伊坂幸太郎の第3作だが、幻の処女作『悪党たちが目にしみる』を原型にして、リベンジを期すかのように書かれている。『リベンジ』というのは、『悪党たちが目にしみる』がサントリーミステリー大賞の最終候補作の3作に残ったときに、大勢の人を招いて開催された最終選考会で、選考委員から徹底的に叩かれた事に対する『リベンジ』である。文学界の一部に巣くう『選考委員』に対する不信感はこの時に始まっているように感じられる。
この作品はほとんどが会話で出来ているのだが、会話の内容が正に伊坂幸太郎で、『原点』を感じる作品だ。2006年5月に大沢たかお、鈴木京香、松田翔太、佐藤浩市の4人組で映画化もされている。伊坂幸太郎独特の言い回しが冴えていて、とても映像的だ。
もうひとつ、魅力的なのが伊坂幸太郎の選択する音楽のセンスの良さだ。そして、『曲が始まって百四十七秒のところでリー・モーガンのトランペットが飛び込んでくるところが最高だし・・・クリフ・ジョーダンのソロは七十一秒後。ウィントン・ケリーのソロは二百三十三秒後』とくる。すばらしい。逆に言えばこういうところが『選考委員』にはちんぷんかんぷんなんだろうと思う。悲しい文学界である。 陽気なギャングが地球を回す サスペンスの中に分類されると思うんですが、4人の個性的なキャラクターが主人公という事でなかなか笑える作品でした。物語の中にいくつもの伏線があり最後の30ページぐらいでどんでん返しって感じの面白い作品だと思います。 味のあるやりとり 特殊能力のある4人がチームを組み、銀行強盗をはたらく話。
ほとんど趣味としてこなすそれは、スタイリッシュで、切迫感は無い。
楽しんでいるのだ。
伊坂氏の作品では、登場人物たちの交わす会話が生きている。本作品では、特
にそこが際立っている。
あっさりとしたエンターテイメントとして、彼等の銀行強盗劇を楽しめるはず
だ。
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[ 新書 ]
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陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)
・伊坂 幸太郎
【祥伝社】
発売日: 2006-05
参考価格: 880 円(税込)
販売価格: 880 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 144円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
主人公4人以上にぼくは田中のファンだ 初出は月刊『小説NON』2004年5月号。リリースは2006年5月20日。『陽気なギャングが地球を回す』の続編。面白いのは、当初、4人のメンバーを毎回主人公を変えて、短編集を作ろうとしたのだが、4つ書いたところで違和感を覚えたとのことで、4つの短編を第1章にして長編にし直したところだろう。元の短編は大がかりな改修工事が施されている。
つまりこの4人のメンバーはやはり有機的に反応し合うから面白い、ということに作者自身が再認識したということなのだろう。それ以外にも伊坂ワールドの有名人がちょろちょろと顔を出すところが面白い。
作者は気付いているか分からないが、主人公4人以上にぼくは田中のファンだ。結構そういう人がいるかもしれない。 陽気なギャングの日常と襲撃 陽気なギャング第二作として前作よりも登場人物が増えて濃いものでした。物語の4つの話が1つになり始めたところからが見応えあったなと、、 日常だねえ 『陽気なギャングが地球を回す』の続編。前作を読んでいると楽しいこと請け合いだが、本書から読み始めても何の問題もない。
どうなのだろうか。面白いのだろうか、この本。従来の伊坂作品からすると、文体やノリはいっしょだが、どこか核となるものが抜け落ちてしまっているような気がする。普通に面白い話だが、ただそれだけというような。
逆に、伊坂作品の読みにくい要素が抜けてしまったとも言える。そのため、最後まで気楽に読むことが出来た。うーん、どう評価したものか。 目的遂行途中の会話とユーモアがステキ。 大人の香り、真剣なときに起きるズッコケパターンがおもしろい。プロにも読めない不測事態に、滑りながらひとつの頂点にチャレンジしていく姿がすてき。また、その遂行過程で、客観的に自分たちがいる状況を判断し、共同作業を円滑にすすめる上でかかせないユーモアの会話がかっこいい。こんな4人と仕事をしてみたい。 もどってきました!! 映画みてガッカリしたすぐ後に読みました!
4人の日常が個々に丁寧に描かれていてそれが徐々に1つになっていく。。。
とっても読んでいて爽快でした。
前作を見ているから余計に内容がわかって面白さが増しますが
これ単体で読んでもそれなりに面白いと思います。
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[ ハードカバー ]
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ゴールデンスランバー
・伊坂 幸太郎
【新潮社】
発売日: 2007-11-29
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
Amazonポイント: 16 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 450円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
映画化が楽しみ スリル満点のストーリー展開ながら、ただ面白いだけにとどまらない蘊蓄も詰まっている。説教臭くなく考えさせられる。最高!
映画化が楽しみ。主人公青柳と憂いのある堺雅人の演技が絶妙にマッチするに違いない。 読了後に残る、コクと苦味とまろやかさ 大好きな伊坂さん。
着想、ストーリーは
いつもにまして緊迫感があった。
ただ、既読の作品と比べると、
終わり方に、消化不良感が残ってしまった。
余韻を残すのはイイのですが、
変な言い方かもしれませんが、残しすぎのような気がしました。
モチーフが、モチーフなだけに、そうなるのは、よくわかるんですけどネ。 一気に読みました 著者の作品ということで読み始めたものの、爆弾、拳銃と苦手なキーワードが出てくるので、リタイアしようかと一瞬思ったけど、やめないでよかった?!
一言、おもしろかったです。いやな気分にもなったけど、起きている事件の割りに登場人物たちの言動に見え隠れするすがすがしさに伊坂幸太郎作品らしさを感じました。ページをめくる手が止まらず、一晩で読み終えてしまいました。 漫画的娯楽作品 知人からの強いススメがあって、遅ればせながら読みました。
時間軸が交錯し、登場人物もかなり多かったので、最初は入り込めなかったけれど、
中盤以降は先が読めない展開、間一髪な場面の連続で、一気に読み終えました。
話の展開が若干強引ではあるが、そこが劇的で面白くもある。
ただ、おや?っと思うような苦しい設定もところどころにあるので、
まぁ、その辺は目を潰れる心の広い読者なら、ばっちり楽しめます。
ただ、映画化は微妙かも…このストーリー展開を実写化するのは難しい気がする。
いっそのこと、アニメで作ってみてはどうだろう?と思った。
展開が漫画っぽいし、その方が原作の世界観を損なわずに表現できそうなので。
こんな作品が最上のミステリーだとされている日本の出版業を愁う
仙台市内で金田貞義首相が暗殺される。容疑者として浮かんだのは青柳雅春という男。しかし青柳自身には全く身に覚えがなかった…。
伊坂幸太郎には「アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)」の時に痛い目にあっているので、少なからず及び腰ではありましたが、本書が山本周五郎賞や『このミステリーがすごい!2009』第一位を獲得するほど評価の大変高い作品だと聞き、思い切って手にしてみました。
しかし今回も私は満足することができませんでした。
本書はまず金田首相暗殺の真相を追う物語ではありませんでした。
JFK暗殺事件におけるオズワルドの立場に重ねて描かれる青柳の逃走劇は、逃走そのものに終始していて、その背後にあるはずの巨大な陰謀の真相が明かされることを期待すると肩透かしを食らうことになります。
では青柳の逃走話自体に手に汗握る興奮を味わえるかというと、私はまるでダメでした。
この主人公に同化して物語の中を疾走することができず、常に彼の斜め上あたりからその姿を眺めながら伴走するといった思いに終始して、どこか他人事にしか物語を見つめることができませんでした。
青柳が逃走途上で出会う人々は、どうにもご都合主義的に現れては消えていくばかりで説得力がありませんし、その人々のことごとくが、そろいもそろって軽佻浮薄なしゃべりかたで単調です。
主人公の内面の描き方も薄味で、共感できるような人間臭さは垣間見られません。
全体的に肉付けのない、物語の骨と筋だけを延々と見せられる思いがしました。
さらにいえば、この著者の日本語はワープロの悪い癖で、日常的には使わない漢字表記がルビも伴わずに頻出します。また読点の打ち方も過剰で、日本語の流れがたびたびさえぎられて大変わずらわしく感じました。
文章にもプロットにも練りこんだ跡が見られない、粗雑な作品をつかまされたという苦い思いばかりが残りました。
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[ 単行本 ]
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砂漠 (Jノベル・コレクション)
・伊坂 幸太郎
【実業之日本社】
発売日: 2008-08-01
参考価格: 980 円(税込)
販売価格: 980 円(税込)
Amazonポイント: 9 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 558円〜
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・伊坂 幸太郎
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カスタマー平均評価: 4
働く前に 大学4年生のタイミングでこの本を読めてよかったと思います。来年から働くという人、砂漠に出る前にこの本を一度読んでみて下さい ♭ この世界が懐かしい この作品に出てくる仙台という街、自分にはとても懐かしい。端々で仙台の街の、大学のどのあたりかなと考えてしまう。なので筋書きがどうこういうよりも作品の舞台に興味が行ってしまう。作者も照れ隠し鳥瞰する主人公よろしく「そんなことはまるでない」と所々突き放しているが、やはりここにあるのは創作混じりの郷愁だと思い、にやりとしてしまう。
伊坂幸太郎の中でも愛着ある小説。 物語にグッと 登場人物のキャラクターが好きでした。物語にグッと入り込めました。 伊坂? 伊坂作品唯一の駄作
文体や話の流れが本当に伊坂が書いたのか?と
疑問を持つ内容。
高校生が読むには、ちょうど良いライトノベル。
人物設定や話の流れに無理がある。
内容は、大学4年間を春夏秋冬に分け、話が進行する。
また非常に分かりやすく男女がくっつく。
麻雀とラモーンズが好きな人は
まあそれなりに楽しめるだろう。 伊坂ワールド全快 今回は大学時代の青春物語。
伊坂作品には珍しくキモキャラの西嶋が登場する、
現実に西嶋みたいな奴がいたら、キチ○イ扱いされて終わりだが、
伊坂作品ではクラスで一番綺麗な東堂や南をいきなり麻雀に誘うことに成功。
他の男の誘いは拒否しても西嶋の誘いはOKだなんて、その誘い方は省略されている。
そして南は物を動かす事ができる超能力者、さすが伊坂作品、何でもありかよ!
伊坂作品ってライトノベルでしたっけ?
主人公が彼女から預かり期限を過ぎた犬は保健所に処分される話を聞いて、
WEBで預かり期限が今日までのシェパードを見つける、あぁ、かわいそうだと思っていたら、
偶然、必然?的に西嶋がそのシェパードを確保、さすが伊坂作品、感動的を作り出しやがった!
その他にも偶然がかなりあるので探してみると面白いと思います。
伊坂作品を10冊も読んでいると偶然の発生率に慣れる…、
なんてことはまるでない。
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