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[ 単行本 ]
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広報室二十四時
・加藤 洋一
【コンピュータエージ社】
発売日: 2003-12
参考価格: 1,890 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 9,299円〜
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・加藤 洋一
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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大番〈上〉
・獅子 文六
【ゼネックス】
発売日: 1997-12
参考価格: 1,890 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 9,000円〜
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・獅子 文六
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カスタマー平均評価: 4.5
獅子文六、円熟の名著 ひょんなことから故郷を捨てて株の世界に飛び込んでいった男の一代記、
「最後の相場師」の物語は、実に痛快であり、どこか一抹の哀しさを残す読後感だった。
まあ、詳細を書くとネタバレになってしまうのでとりあえず措いておいて。
本書は昭和30年代の新聞紙上で大変な賑わいを見せたというが、
それも十分納得のいく仕上がりになっている。
小説の結構、文章の練達、登場人物たちの魅力がこれほど活き活きと
伝わってくる小説も最近の小説では中々お目にかかれないのではないか。
満州事変から支那事変?太平洋戦争?終戦?戦後についての、
取引所などを中心とした描写がまた見事で、当時の取引所に立ち込める空気、
花柳街の空気、旧体制下の軋轢なり野心、浪漫なりがありありと浮かんでくる。
文章表現には少なからず女性を物扱いするなど、
女性読者の反発をかいそうな部分もあるが、それらも一つの時代感覚、
というよりも主人公の型破りな女性観と捕らえるとうなずける。
著者の円熟期の馥郁たる香りが立つ名著である。知らぬは恥! ギューちゃんの愛称で親しまれた相場師の列伝がここに! とても楽しく読むことができました。
時代は、昭和初期。
いきなり、ギューちゃんのラブレターの大量謄写版印刷の発想から笑わせてくれます。
今で言うところの、出会い系サイトで、コピペメールを思わせます。
裸一貫で上京してから、証券会社での修行・そして
手張りからスタート。
主人公のキューちゃん、じゃない、ギューちゃんは、もう何回も
資金を飛ばしているんですね。それでも、昔は、アシを出しても数年間
反省をしていればチャラになったそうで・・・
トレードで疲れたときに、ご一読くださいませ。
竹本淳一
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[ 単行本 ]
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騙されていた三友
・沢 幸太郎
【日本図書刊行会】
発売日: 1997-02
参考価格: 1,325 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 3,979円〜
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・沢 幸太郎
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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企業小説 野望の代償―談合渦巻くビルメン業界の光と影
・相原 直美
【日本文学館】
発売日: 2003-10
参考価格: 1,260 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 3,800円〜
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・相原 直美
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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行け!まっしぐらじゃ―評伝・金子直吉
・辻本 嘉明
【郁朋社】
発売日: 1999-03
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 3,500円〜
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・辻本 嘉明
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カスタマー平均評価: 4
歴史は繰り返す 絶好調のときに守りができるか、経営者としての冷たい判断が出来るかを改めて実感させた。公のために私を省みない、受けた恩は必ず返す、一緒に働いている仲間の会社を経営状態が悪いからといって売却しない(景気が悪化していたせいもあるが)。金子が中心となり鈴木商店という小さな砂糖会社を三菱商事、三井物産を凌駕する巨大グループを作るが、あまりにもグループを巨大にし過ぎたために戦後の景気停滞の為に崩壊に導く。しかし他人なら逃げ出してしまう倒産処理を一人で背負い、完了していく。事業を起こしている人、これから事業を起こそうとする人は一度読む価値は十分にある、ドラマチックな本である
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[ 単行本 ]
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語られなかったグアム戦記―死にそこなった日本兵の手記より
・堤 華文
【新風舎】
発売日: 2004-01
参考価格: 840 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,956円〜
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・堤 華文
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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小説 流通業界
・沢田 直樹
【近代文芸社】
発売日: 1995-04
参考価格: 2,039 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,898円〜
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・沢田 直樹
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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コンクリート・アイランド
・J.G.バラード
【太田出版】
発売日: 2003-08-26
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 2,880円〜
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・J.G.バラード
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カスタマー平均評価: 4
現代都市の神話 〜 日野啓三が「現代都市の神話」と評したバラード1970年代の傑作が戻ってきた。『クラッシュ』や『残虐行為展覧会』も同じだが、特にこれはごく最小限の素材をもとに、妄想力を極限にまで発揮させた作品だ。単純極まりない話なのだが、考え出すと謎ばかり。 〜〜 バラードは植民地に生まれ、本国イギリスで教育を受け、環境のあまりの差異に仰天し、シュルレアリスムに染まり、SF革命を志向した。これってまるでクレオールそのものではないか。 〜〜 本人は気づいていなかったそうだが、ぼくたちは『沈んだ世界』などに当初から上海の風味を嗅ぎとっていた。どうしてバラードの作品がクレオール文学だと解らなかったのだろう! この長編にしても、コンクリートの塊を異物として捉えたところから妄想が始まったのかもしれない。たぶん未だに、バラードの心は上海にあるのだ!〜 バラードはクレオール? 日野啓三が「現代社会の神話」と評したバラード1970年代の傑作。考えてみれば、『クラッシュ』や『残虐行為展覧会』も同じだが、特にこれはごく最小限の素材をもとに、妄想力を極限にまで発揮させた作品だ。単純極まりない話なのだが、考え出すと謎だらけ。以下は、ぼくの妄想だ。
不具の男プロクターは、シェイクスピアの『嵐』のカリバンの影響だが、カリブ海の詩人政治家エーメ・セゼールは『ある嵐』を書いてその植民地主義性を否定している。セゼールといえば、最近はやりのクレオール主義(?)の先駆けだ。植民地に生まれ、本国フランスで教育を受け、祖国とのあまりの差異に仰天し、シュルレアリスムに染まり、文芸政治革命をした。政治を除けば、これはまるでバラードの軌跡そのものではないか。
本人は気づいていなかったそうだが、ぼくたちは『沈んだ世界』などに当初から上海の風味を嗅ぎとっていた。どうしてバラードの作品がクレオール文学だと解らなかったのだろう! この長編にしても、コンクリートの塊を異物として捉えたところから妄想が始まったのかもしれない。たぶん未だに、バラードの心は上海にあるのだ!
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[ 単行本 ]
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TV版ハゲタカ「日本を買い叩け!」編
・林 宏司 ・真山 仁 ・国天 俊治
【主婦と生活社】
発売日: 2009-05
参考価格: 1,050 円(税込)
販売価格: 1,050 円(税込)
Amazonポイント: 10 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,254円〜
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・林 宏司 ・真山 仁 ・国天 俊治
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カスタマー平均評価: 3.5
金融の話なのに読みやすい もともとの脚本の良さもあってか、
単純に面白い。
ともすれば難解になってしまう金融の世界の話を
わかりやすく描いているし、
読みやすいのであっという間に読める。
ところどころに見られる、
その後のストーリー展開を予感させる隠喩などは、
見つけると楽しい。
ドラマ版ハゲタカが好き、かつ本を読むのが苦手、という人向け。 近く映画が公開されるNHKドラマ『ハゲタカ』。
一応元となる原作があるわけですが、このドラマは原作を忠実に再現しているタイプの作品ではないので、どちらから先に入ったとしても、原作とドラマは別物として楽しむ必要がありました。
そこで、「原作よりもドラマ派!」という方が期待したくなるドラマ版ノベライズの登場、というわけですが……
良くも悪くも、普段小説を読むことのない映像派の人向けの作品に仕上がっている、というのが率直な感想です。
視覚的に説明することを前提としたドラマの脚本に色をつけたようなものなので、残念ながら文章が薄い。これはこの作品に限ったものではなく、ノベライズ版と呼ばれる小説全体の欠点でもあるんですが。
まずドラマを見たことがない人が読んでも話しになりません。
なおかつ、もともと小説をよく読む人や、表現に厚みのある文章が好きという人には物足りないと感じる作品に仕上がっていると思います。
なので反対に、本を読むのが苦手、という人にはオススメの文章量。
ドラマで聞き取れなかった台詞や分からなかった言葉の解説程度には役に立つかと。
まとめると、「ドラマを見たことがある」「ドラマ版ハゲタカが好き」「本を読むのが苦手」の3ポイントをすべて満たす人は読む価値ありの作品です。
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[ 単行本 ]
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世界デフレは三度来る 下 (講談社BIZ)
・竹森 俊平
【講談社】
発売日: 2006-04-21
参考価格: 2,730 円(税込)
販売価格: 2,730 円(税込)
Amazonポイント: 27 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,000円〜
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・竹森 俊平
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カスタマー平均評価: 5
経済学は道徳の問題ではない 金本位制の調整メカニズムが持つ、デフレ・バイアス・・・
「金本位制」が主要国経済を通貨面で緊密に結び付けており、ひとたびデフレが国際経済の中心地で起これば、
それを世界的な規模のものにする原因となった過去の二つのデフレ(ヴィクトリア朝デフレ、大恐慌)。
「失われた10年」・・・。
「バブルを見込んでしゃにむに投資に走った企業家に「退路」を与えることが、金融システムの安定のためにも、
「不良債権問題」の早期解決のためにも必要であったのに、政策当局は退路を与える代わりに、それを断ったのである」
「これまでの政策にどこにも間違いがなかったと言って責任を放棄する政府と日銀の態度が、問題の解決を遅らせているという、
1992年における宮尾の指摘(宮尾尊弘「週間東洋経済」(1992年12月12日号))は、いかに正しかったことであろうか」
「供給量を自由に変えられる不換紙幣による貨幣制度の下で、しかも主要国が変動相場制を採用し、
他国からの衝撃を通貨面で遮断できる状況」にあったにも関わらず、
「世界デフレの発生が現実の可能性として浮上した」21世紀初頭・・・
「東アジアの貯蓄超過(「貸し渋り」)」・・・
「東アジアの国々において貯蓄意欲だけが依然高いまま、投資意欲が減退したという状況」が、
世界不況を引き起こす・・・
「調整のための主たるイニシアティブを債権国から引き出す(ケインズ)」しかない。 大部であることが全く苦にならない。 とにかく面白い。下巻になり、白黒からカラーになったようなタッチの変化があり、重厚感は薄れたような気がしたが、橋本龍太郎や宮沢喜一の右往左往は、リアルタイムでは、まったく認識できなかっただけに、強い印象が残った。まるで、コメディである。
それにしても、上巻でみた、高橋是清の骨太の指導力と比較して、現代の政治家の線の細さは、何とかならないのだろうか。
ただ、回復に長い時間はかかったが、高橋是清後には、太平洋戦争が待っていたが、宮沢喜一後にその予兆ない。平和は、維持されている。それでよしと考えたい。 歴史ロマンは現在につながった 上巻では、歴史物語としておもしろかった。下巻では、これが現在の経済活動につながってくる過程が示される。
グリーンスパンをカバーにした下巻は、宮沢、三重野の回想録から始まる。
二人は、失われた十年の中で、能力は認められながらも、反面教師としての役回りである。
日本は、ドッジライン、所得倍増論、為替変動相場制、列島改造論、狂乱物価、バブル崩壊、デフレ突入、と様々な経済変動を体験する。そこでの金融、政治に関わった人達の賞賛と批判が、当時の証言を基に、筆者の意見として曖昧さを排除して語れる。これは、痛快であるとともに、経済の舵取りには、専門性、慧眼、そして何より毅然とした実行力が必要とされることを思い知らされた。
対比として、米国における舵取りは、ニクソンショック、FOMCの独立性の確保、グリーンスパン役割発揮など、その機能発揮までの道のりが比較的的好意的な口調で記されていく。たぶんこれは、日本のバブル崩壊に対する取り組み方が、あまりに情けなく、筆者の忸怩たる思いを反映した結果であろう。
振り返れば、バブル崩壊の時には、確かに、有効な経済政策を模索すると言うよりは、その責任を地価高騰や、銀行、証券会社の責任とし、それを懲らしめれば、経済は良くなる的な単細胞的発想が横行していたのは確かである。このような、大衆受けする内容と、経済を適正にするというプロセスは峻別さるべきであり、かつ、その施策の意味を的確に説明していくことが、日銀を含めた財政担当者に求められることを筆者は切々と訴える。
本書は、経済史が、どのような道筋を通って、現在につながって来たのかを見事に描ききってくれた。上巻の序によれば、3度目の世界デフレは未遂に終わりそうであるとのことである。それは喜ばしいことであるが、政策機構が過去の教訓を真摯に受け止め、その決定プロセスを見直し、より効果的に機能していくことを期待する。 ああ宮澤喜一 上巻につづいて、持つのも読むのも大変なボリュームの本ですが、まったく飽きがこず、一気に読めます。まさに大河小説です。
さて、大河小説たる本巻の主人公は表紙の写真の通り、グリーンスパンであるし、これは上巻の表紙の高橋是清とパラレルになっている趣向です。しかし、実は裏の主人公は宮澤喜一であることが読めばわかるようになっています。
ずばり、宮澤喜一はバブルから「失われた10年」にいたるこの大事な局面でどうして、「昭和恐慌」における高橋是清になれなかったのか?あるいは、グリーンスパンとどこが違うのかが、下巻のテーマとなっていると思います。
経済的センスにおいてはまったく遜色のない彼が(それが証拠にアジア経済危機に関してはIMFはだめだめで、彼の決断によって乗り切ったことが書かれています。)どうして、こんなことになってしまったのかが、彼個人に足りなかった資質=政治家としての能力(辛辣に批判されています。)と、それにもまして、海外の危機救済はOKなのに、国内の銀行救済は許さなかった日本というシステムの問題が指摘され、この本が深い問題を提起するものとなっています。
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