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ラテン系ヒーローのからまわり
天然がはいっているヒロイン、典型的なラテン系ヒーローのロマンスです。
夢見がちな…ともいえるヒロインで、他人や義理の姉に利用されているようにも見えますが、本人はそのことを実は心得ていたりします。度量が大きいともいえますね。

でも、彼女は仕事ができない（笑）、というより社会のテンポがあわないタイプ。学者肌タイプなのかも。これがヒロインの人物像で、そんな彼女のボスがヒーローです。

ヒーローはですね、色々画策しすぎて結局自分がその罠にはまっていくは、やることなすことからまわりしていくはで、非常に笑えます。

できるヒーローが気づかないうちに恋に落ちてしまってあたふたとしている様が笑えるのです。
とてもコミカルな作品です。

ルーシー・ゴードンに涙…
エマの「愛の使者のために」も良かったけれど、なんといってもルーシー・ゴードンの「奇跡のロマンス」！

ルーシー作品は、読み始めはメリハリがあり、あっという間にひきこまれます。それがラストに向かってしみじみと心に染み入るようなものがにじみ出てきますよね。
主人公達に気持が入り込んでいるので、傲慢だったヒーローが変っていく姿を、まるでヒロインのような優しい気持で見つめることが出来るからでしょう。
今回も読み進むうちに、涙が止まらなくなりました。
記憶をなくしているから、ヒロインと恋人関係だったことすら思いだせないヒーロー。
ましてや彼女の赤ん坊が自分の子供だなんて、全く思いもしない…
心温かく、芯の強いヒロインの愛情が彼を包みます。
とてもステキな物語でした。