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大胆すぎる意訳
『風刺詩』をラテン語の原文と照らし合わせました． 訳文はかなり大胆な意訳です．詩の翻訳だし，しかもかなり原文は難物なので仕方ない面もありますが，少なくとも字面のレベルでは原文とは大きな相違がありました． 正直なところ，原文からは直接導き出せないような訳もかなりあり，英訳などの近代語訳からの重訳を疑っています．
ラテン語叙情詩の入門に
　ラテン語のリズムのある詩を工夫して日本語に訳しています．ローマ時代の歴史や人物の相関図も載っていてローマ時代のある時期だけとても詳しくなります．ラテン語の原文も載せてあると良かったのですが，それだと更に値段が高くなりそうですね． 性的な描写についてはローマ時代はきっとおおらかだったのでしょう．ホラティウス自身や詩集全体の格調から考えると，省略や持って回った表現は仕方ないのかもしれません．その部分はそれほど多くはないです．
アナクロニスムとしか言えぬ翻訳書
ホラーティウスの全訳が刊行されたと知って購入しました。
がしかし、その余りにも時代錯誤的な翻訳の視点には呆れ果てざるを得ませんでした。
原書の性的な事象を扱った箇所は全て省略されてしまっていたからです。

現代にあって、かかる誤ったセックス・フォビアぶりは噴飯物という外に云いようがありません。　恰もヴィクトリア朝の野暮で偽善的な性道徳を信奉する時代にタイム・スリップしたかの如き違和感を覚えました。
未だにカトゥッルスの完訳が出版されないのも、似たような事情からなのでしょうか？