巻末の解説で、経済評論家の中沢孝夫氏は、
「もっともそうした幸運に出会うためには資格と条件が必要だ。人は自分の実力以上の人間とは出会えないものである。その実力は自分で努力して身につけることができるが、多くは先輩や周辺からどれだけ学べるかによって育ってくる。主人公の武田はそのような意味において出会うことを学ぶことの達人だ(高い授業料をはらっているが)。」といっている。
始めは我が為に、やがて社会公共の為に、という言葉も上司から送られ、主人公がいつも励みにした言葉だ。これについても起業家精神そのものと中沢氏は解説している。
勤め人であっても出会いを学び出会いを活かすことが大事だと実感。 実名だから赦されるが何かと苦労が絶えないようでありながら、会社はトントンと大きくなり、ヒステリーな嫁から美人で気立てのいい女性へアップグレードし、子供からは慕われ....、これが実名でなければ熱血版植木等だよ。
井深・盛田コンビの創り上げたもう一つの社風は、できるまで諦めない。盛田と井深の隙間のない信頼関係など心が暖まるエピソードに溢れた内容であった。ソニーが好きになる本。