「失うものがない者ほど強いものはいない」とよく言われますが、サラリーマンにとっては自分の地位(役職)を一番失いたくないのだと再認識させられました。そして失うものを手放した瞬間、冷静な判断が出来るものなんですね。将来、もしかして自分がこのような立場になったときどのように行動するのだろうかと考えさせられました。 筋立てとしておもしろい読み物ではあるが!?最高傑作、と佐高信が書いているが、確かに物語りの展開が巧く短編の切れ味である。ただし、金融腐蝕列島のようなオドロしい世界に触れた読者としては、最高傑作と呼ぶかどうか。筋立てとしておもしろい読み物ではあるが・・・。